彼氏彼女の事情 18/100

彼氏彼女の事情 (1) (花とゆめCOMICS)

彼氏彼女の事情 (1) (花とゆめCOMICS)

実家帰って全部読んできた。非常に面白かった。
 
全21巻という長編でも、全体にしっかりとした流れがあり読んでて飽きない。
序盤(1〜6・7ぐらい?)はコメディ主体でテンポ良くグイグイ読ませる感じで非常に楽しい。6巻の宮沢父母の昔の話はグッと来るモノがありましたが。
そしてだんだんブラック有馬が表に現れ、文化祭の演劇でテッテ的にダークサイドに陥ったところで第一部完(9巻)。
その後修学旅行、サブキャラ編が何巻か続きます。このあたりはキャラクターこそ共通ですがほとんど別作品と見なせるかと。つばさ・一馬編が大好きです。
13巻あたりから一気に高校3年まで時間が飛び、有馬ダーク編が始まります。このあたりからは話がドロドロとしてくるので見限った読者も結構いそう。ちょっと損してると思いますよアナタ。母親関連のゴタゴタでドロドロとした部分を雪野の力でスカッとさせる16巻の展開は非常に読み応えがありました。読んでいてスッキリしますね。
晴れてラブラブ状態に戻ったところで父親登場。有馬の残りわずかとなったダークサイドをすべて晴らしてくれるこの父親、格好良すぎると思います。18〜20あたりの父親の真相が語られるところが特に。
そして20・21と、各キャラが幸せに向かい大団円を迎えるわけです。カレカノメインキャラの中であんまり幸せになれなかった浅羽もなんか幸せな方へ向かえたようで良かった。最終話の16年後の話は読者の期待をすべてクリアさせてくれるような気持ちの良い話でした。
よく、日常モノの作品なんかは、完結したあとも作品中の時間は過ぎるわけで「こいつらのこの後の話も見てぇー」となるのですが、これはまさにその願望を叶えてくれました。非常に嬉しい。

ということで、この作品、通して読むことでさらに良い作品だと認識することが出来ましたよ。10点満点差し上げる。
評価点:10点